2020年12月16日(水)
高齢者住宅新聞の商品・サービスTOPICS欄で、移乗ラクダが紹介されました。
2020年12月16日(水)
ホームページタイトルを「工房Ryo」から「グッドライフキカク」へ変更しました。
2020年10月21日(水)~2021年3月31日(水)
国際福祉機器展(福祉機器Web2020)で試作機2台が掲載されました。
2020年9月9日(水)
鹿児島のMBC南日本放送「てげてげ」に出演しました。
2020年2月12日(水)~14日(金)
東京ケアウィーク2020『次世代 介護テクノロジー展』(東京ビッグサイト)に出展しました。
80代の両親は実家で夫婦二人で生活していました。
それまで一人で用を足せていた父は、足腰の筋力が弱り一人でトイレに行けなくなりました。トイレで介助するときは二人がかりでやっとでした。
母は高齢であったので、トイレで介助を行えず、やむなく父を施設に預けることになりました。父本人はずっと家に居たかったようで、父の背中に寂しさを感じました。
この出来事をきっかけに、「母のような高齢な人でも、どうにかしてトイレの介助が楽に行えないだろうか」、「父のように足腰が弱くなって、トイレに行けなくなった方はたくさんいるかもしれない。そういった方を助けたい、介助者一人のサポートで負担なく介助ができるものを作れないだろうか」との想いから、トイレで使える移乗機器の開発に取り組みました。
「移乗」とは、介護において[ベッドから車いす]・[車いすから便座]などへ乗り移ることをいいます。
足腰の筋力が低下した方やご高齢の方、障害をお持ちの方など、乗り移る動作が困難な方への介助を「移乗介助」といいます。
介護の現場では、移乗する際に介助する方が抱え上げて介助することがあります。
この介助の場合、介助する方の腰に大きな負担がかかります。
令和元年度の介護労働実態調査によると、介護従事者の悩みの3割が、身体的負担が大きい(腰痛や体力に不安がある)と回答しています。
また介助される方にとっても、力まかせに脇で体を持ち上げれられると、脇に痛みを伴い、時には脱臼や骨折することもあるようです。
そして脇には、重要な神経や血管が通っているので圧迫してはいけないようです。
松葉杖を使う時でも、脇に体重を乗せいないように、と指導されているようです。
私たちは、介助される方が安心かつ快適に介助されることを一番に考え、そして介助する方にとっても腰痛に悩まされない介助となれるような移乗機器を研究、開発しています。
試作機を2台製作しました。
2020年2月、東京ビッグサイトで開催された『東京ケアウィーク2020』の「次世代 介護テクノロジー展」に出展。閲覧者から大変好評をいただきました。助言もいただき、現在改良しています。
①体を前に引っ張る
すると・・・
②自然とお尻が浮く
体を上に持ち上げることなくお尻が浮きます.
移乗ラクダは、介助される方の体を持ち上げるのではなく、前に引っ張ったらお尻が浮くしくみを利用しています。
乗る時は胸乗せ台が前へスライドし、ひざ下を支える部分が前に傾いていきます。
前かがみ
足を置く
腕を前へ
立ち上がるときのような姿勢
台が前にスライドしたら、介助される方の
タイミングで台に乗り移ります。
安全のため介助する方はお尻を優しく前へ
サポートしてあげます。
介助される方
胸・腕・足に体重が分散されて楽
介助する方
ズボンの上げ下ろしやオムツ交換、
お尻の清拭がしやすくなります。
座る時は胸乗せ台が後ろへスライドし、ひざ下を支える部分が起き上がります。
座った時にお尻がドスンとならないように
介助する方はお尻をサポートします。
1.介助される方が楽
胸と腕と足に体重が分散されるので、とても楽な態勢になります。
2.介助する方も楽
排泄介助を二人がかりで行っているところや、
手すりを握っている間にズボンの上げ下げ、オムツ交換や清拭を行ったりしているところもあり、
介助される方は足腰に力が入らず、お尻が下がってきて介助する側もされる側も大変な思いをされているところもあるようです。
移乗ラクダに乗っている状態であれば、介助する方は一人でズボンの上げ下げやオムツ交換、お尻の清拭ができます。
乗り降りするときはお尻をサポートしてあげます。介助される方は安心され、まさにホスピタリティに繋がる介助となります。
体格に合わせて高さを調整するだけ。煩雑なセッティングがないこともメリットです。
3.持ち上げず脇を圧迫しない
介助される方の体を持ち上げず、自然にお尻が浮き上がるしくみ。
脇や胴体を持ち上げないので、重要な神経や血管が通っている脇を圧迫することがありません。
①胸乗せ台がスライドして伸びるので、一般家庭のトイレでは使用できない場合があります。
トイレを広くリフォームするか、居室内でポータブルトイレの横に設置する方法は有効だと思います。
②端座位(腰掛ける)姿勢ができることが必要です。寝たきりや全く体に力が入らない方は残念ながら使用できません。
木の建物からは桜島が見えます
この移乗ラクダをご覧になった方から、「これは介護ロボットではない」と指摘されたことがあります。
それは、乗る時と座る時に介助される方のお尻をサポートする点が介護ロボットと言えるのか?ということでありました。
まさに、その方の仰る通りです。
移乗ラクダは、介護ロボットという分野にはなりますが、全て自動で行ってくれる「ロボット」としては開発しておりません。
正式名称の「移乗アシスタントヘルパー ラクダ」の意味は、
「アシスタント」は「介助者」を示し、「ヘルパー」は「助ける」を意味するので、「介助者を助ける道具」と捉えています。
なので、あくまで移乗の際の補助器具としての位置付けとしてお考え下さい。
乗る時と座る時は介助者の手でサポートいただくことで、ロボットにはない手の温もり、安心感を与えられると思います。
【移乗装置】で特許を2つ取得。
特許第6617997号・特許第6504588号
拒絶理由なしで取得できました。
”拒絶理由なし”とは、特許庁が審査した結果、日本国内だけでなく国外にも類似したものがなかったことを意味します。
シンプルなしくみなので、今までにありそうなものですが、それが存在しませんでした。
現在、アメリカ・中国へ特許出願中。
木の建物の下にあるプレハブで製作しています
有限会社 工房Ryo
〒891-0115
鹿児島県鹿児島市東開町5‐39
TEL 099-299-5700